職員さんの労働時間管理
特に指示したわけではないけど、職員は行事等があると準備で残業をしています。この場合でも、やはり時間外手当は必要でしょうか!?
先日、某私立幼稚園の園長さんより上のような相談を受けました。
特に指示したわけではないけど、職員は行事等があると準備で残業をしています。残業する場合には事前に申請するように伝えてあるのですが…。
この場合でも、やはり時間外手当は必要でしょうか!? とのことでした。
そこでアドバイスしたのは、
残業したことを園長さんが黙認するケースでは、時間外手当は必要ですね!
労働時間管理の重要性
最近、「サービス残業」による割増賃金の支払等がマスコミで取り上げられています。厚生労働省では、労働時間や割増賃金に関する社会的な意識の高まりによってサービス残業に対して重点的に監督指導をしているようです。
〈例〉
平成17年 ある製造業の割増し賃金の支払最高額
22億9,700万円!
労働時間の適正な把握
園長さんは、職員さんのサービス残業を防止する為に
- 始業就業時間を把握
- 労働時間の長さを把握
- 残業時間を把握
等をする必要があります。
労働時間の管理
園長さんは、職員さんの「健康管理」をする為に労働時間を適正に把握する必要があります。
労働時間
〈労働時間になるもの〉
- 休憩時間中の来客当番として待っている時間
- 安全衛生法に規定する教育の時間
〈労働時間にならないもの〉
- 所定労働時間外に行われる自由参加の研修等
- 健康診断の受診時間
※実際のところ、自由参加の研修であっても、その職員が不参加で園より不利益を受ける場合は、勤務時間としたほうがよいでしょう。
休憩時間
〈労働時間〉
・6時間以内…与える義務なし
・6時間超8時間以内…少なくとも45分
・8時間超…少なくとも1時間
※残業により労働時間が8時間を越える時は、残業前か中盤に15分の休憩を与える必要があります。
振替休日と代休
〈振替休日〉
休日予定日を労働日とし、その代わりに労働日を休日とすること。
就業規則にて事前に振り替える休日を特定することを規定。
※日曜日に職員を出勤させても休日労働とはなりません。
〈代休〉
休日に労働や長時間の残業をさせた後での代償措置として特定の日に労働を免除すること。
休日労働、時間外労働に対して割増賃金が必要。
法定3帳簿
労働時間が適正に把握され割増賃金が支払われているか、を判断する上で必要になります。
- 労働者名簿
- 出勤簿(タイムカード)
- 賃金台帳
労働者名簿、賃金台帳を備えていない園がまだ見られますので注意が必要です。
職員会議を所定労働時間内で行うには!?
4週間単位の変形労働時間制を採用することにより、祝祭日のある週の土曜日を出勤日とすることができます。
祝祭日で少なくなる週の所定労働時間をカレンダー等で特定するとよいでしょう。
〈例〉職員会議を所定労働時間内で行う場合の就業規則
(労働時間)
1日の所定労働時間は、7時間30分から9時間とし、1ヶ月を平均して1週間の所定労働時間は40時間とする。
振替休日がとれない!?
振替休日の予定日に休めず他の日に「振替」といったケースをたまに聞きます。賃金の締日、支払日の関係もあるので振替日は当月内で設定しましょう。
本来の振替日は、同一の週が望ましいですが、前週、翌週でもOKです。ただ、他の週に振り替えたことにより法定労働時間の週40時間を超えた場合、越えた時間について125%の割増賃金が必要です。
「職員さんの労働時間管理」のチェックポイント!
- 残業するときは、ルールを作り園の約束事として徹底しましょう!
- 労働時間の管理は、快適な園内環境を作る為には不可欠です!
- 労働時間を管理する場合、休憩や休日等への配慮もお忘れなく!