職員さんの産前産後休業
職員が出産します。産前、産後休業の時には給料は全額払うのですか!?
先日、某私立保育園の園長さんより上のような相談を受けました。
産休に入る職員がいます。その後に育児休業を取る予定ですが、園から休業中の賃金を補償する必要はあるのですか!? とのことでした。
そこでアドバイスしたのは、
産前産後休業は、労働基準法で有給とも無給とも規定していません。なのでノーワーク・ノーペイ(仕事をしていないので報酬なし)の原則により給料を払う必要はありませんよ!!
産前・産後休業とは!?
- 産前休業とは、後期妊娠中毒症などの疾病の可能性を考えての規定。
- 産後休業とは、産後の体力回復ために休養期間の必要性を考えての規定。
産前・産後休業期間とは!?
産前
6週間以内に出産する予定の女性が請求した場合に取れる休業
(多胎妊娠の場合は、14週間)
出産予定日を基準として、6週間を計算します(出産当日は、産前に含まれます)
産後
産後8週間を経過しない女性を就業させてはいけない(産後6週間を経過し、本人の請求&医師のOKが出れば就業できます)
実際の出産日を基準として、8週間を計算します
出産育児一時金・出産手当金とは!?
出産育児一時金とは
職員さんが出産した時、健康保険より1児につき35万円が支給されます。
出産手当金とは
職員さんが出産の前後で仕事をお休みをした場合、給与の約66%が健康保険より支給されます。(給与の日額が1万円の職員さんの場合は6,600円)
- 出産の日以前42日(多胎妊娠の場合は98日)
- 出産の日後 56日
※園が産前産後休業中に報酬の全部、一部を支給した場合、出産手当は支給されません。報酬が出産手当金より少ない場合は、差額を支給。
産前・産後休業中の社会保険料は!?
労働保険料(雇用保険料)は、実際に払われた賃金に対してかかります。なので、休業中の雇用保険料はかかりません。
社会保険料は、休業中であっても免除されません。休業する職員は、産前6週間、産後8週間の社会保険料を支払う必要があります。
育児休業期間中の社会保険料は!?
産後休業後から始まる育児休業は、社会保険料が免除されます。
(職員さん負担分、園負担分すべて免除)
免除された期間の年金の取り扱いは「支払ったもの」とみなされ、将来の年金額に反映されます。
母性健康管理の措置
園長は、母子保健法の規定により保健指導または保健検査を受ける為に必要な時間を確保する必要があります。
【産前】
- 妊娠23週までは4週間に1回
- 妊娠24週から35週までは2週間に1回
- 妊娠36週から出産までは1週間に1回
【産後】
医師等が健康診査等を受けることを指示した時は、必要な時間を確保する必要があります。
妊婦の就業制限
妊娠中の女性が請求した場合、他の軽易な業務に転換させなければなりません。母性の保護を図りつつ、雇用を確保する目的もあります。
つわり等の症状には個人差がありますので、妊娠中の職員さんとよく話し合いましょう。
妊婦の就業制限
妊娠の維持、母体の回復等の医学的な観点から一定期間を制限しています。
妊娠中の女性、産後一年を経過しない女性が請求した時
- 1日8時間、1週間40時間の法定労働時間をさせてはいけない
- 時間外労働をさせてはいけない(災害、臨時、協定等の場合でも不可)
- 深夜業をさせてはいけない
産婦の育児時間
生後1歳に満たない子を育てる女性は、1日2回、各30分の育児時間を請求することができます。授乳等の世話をする時間で、休憩時間とは別のため無給でもOKです。
なお、1日の労働時間が4時間の職員さんの場合は、1回でよいです。
「職員さんの産前産後休業」のチェックポイント!
- 産前・産後休業中は、健康保険から約66%の賃金の保証がありますよ!
- 休業前に社会保険料の支払い方法等は、取り決めておきましょう!
- 妊娠中、産後の職員さんに対する配慮はしっかり行いましょう!